HPF2021

HPF2021(大阪府高校演劇祭)の観劇レポートのブログです。

大谷高校「毒薬と老嬢」7月26日18:00公演を観劇して

まず最初に一人の女性と男性が楽しそうに会話しているところから目を惹かれました。自然なパントマイムが見事でどんどん引き込まれ、まさかあの後とは思いもしませんでした。その前のラジオやテレビ番組のような客入れで、始まりからわくわくさせられました。


舞台が日本ではない上、各役柄に個性が必要とされる台本だと思います。ですが、舞台全体を使った動きや時々はさみ込まれるミュージカル風な動きなども含め、役者の演技が洗練されていて違和感が全くなかったです。ふふっと笑うシーンが多く、姉妹の口癖の「ふぅ〜ん〜♪」や動きなど非常にコミカルに表現されており、この劇においていい味を出していたのだと思います。


役者さんは、背中を向けてセリフを言う場面があるのに、声がよく届いていたり、地下室へいく時に姿が見えなくなるまで演じているところが、素晴らしいと思いました。また、ドレスや白髪などの衣装が細部までこだわることができていて、視覚的にも楽しかったです。


照明、音響は役者と場面にとても合っていて良かったです。特に長椅子を照らすシーンが印象的でした。女性のターンする動きに合わせて舞うスカートもとても愛らしく、各々の衣装が凝られていました。


劇が終了しても。、カーテンコールから役者さんたちの退場まで、それぞれのキャラクター性が出ていて、最後まで楽しませていただきました。


全体を通して役者・音響・照明・装置・衣装など細かいところまで凝って作られており、沢山の練習を積み重ねているんだろうなと感じました。観にこられた方を楽しませるという精神を感じ、私たちも見習おうと思いました。

大谷高校のみなさん、素敵な作品をありがとうございました。

 


東海大学付属大阪仰星高校 廣田葉月 野村皐羽